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自己紹介


京都大学名誉教授
渡邉正己、薬学博士
京都大学放射線生物研究センター特任教授
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南相馬市放射線健康対策委員会委員長

ご挨拶
皆様、こんにちは。私は、渡邉正己です。
平成24年3月31日をもって京都大学・原子炉実験所・放射線生命科学研究部門・教授を最後に 36年間務めた大学教員の職を退きました。思い返せば、金沢大学を卒業し研究の世界に足を踏み入れたのは42年前でしたが、 以後,一貫して多くの若い学生とともに「放射線による発がんメカニズム研究」に携われたのはたいへん幸せでした。 私の活動がどの程度社会の役に立ったかは判りませんが、発がんのメカニズムにDNA損傷を起源としない経路が存在し、 それが発がんの圧倒的主経路であるとする新仮説を提案できました。この発見は、 発がんがセントラルドグマに沿わないで進行する可能性を示唆し 大いにわくわくしています。発がんには、生命の基本的な生理活動であるエネルギー産生そのものが深く関わっている可能性が高く、発がんのメカニズム解明は、 生命の仕組みを解くために必須な研究なのです。宇宙万物の成り立ちが放射エネルギーであることを考えると"生命が放射線と密接な関わりを持って存在 している"ことは間違いありません。 まさしく、 "色即是空・空即是色”といえるでしょう。
こうした意味で、私は、"原子力は、人類の科学活動で得られた最大の賜物であるとともにこれからも、人類の夢を広げ、 人類に必須なものである"と信じています。しかし、現実には、原子力は様々な破壊兵器として使われ、”核抑止 による平和維持”という誤った考え方が世界に蔓延しています。また、昨年、3月11日に起きた東日本大震災とそれに伴う原発事故は、改めて、原子力や放射線の平和利用のために、 なにが必要かを問いかけています。福島原発事故以来、私は、放射線生物学分野で活躍する若い研究者とともに、放射線生物学者として放射線の健康影響の勉強会を開催してきました。平成26年4月末で 96回を数えますが、その経験を通じて、強く科学者やリーダーの責任を考えるようになりました。リーダーしか果たせない役割は、リーダーが務めねばなりません。科学者しか果たせない役割は、科学者にしか果たせません。しかし、リーダーや科学者である前に一人の人間として行動することの重要性を再認識させられました。我が国の社会構造は、少し歪んで来ていると思わざるを得ませんが、その歪みを正すことは、他ならぬ国民一人一人が、自分のためではなく、共に一つの社会で住むことを決意した人々のために自分の専門性をしっかりと果たすことでしか果たすことはできません。
私達、科学者は、原子力と放射線の平和利用は、我々の意思と行動で達成する以外ないことを世に発信せねばなりません。興味のある方は、ご連絡ください。

平成26年4月 渡邉正己

msm@rbnet.jp


略歴
1973年3月
金沢大学大学院薬学研究科修了
1973年4月〜1977年3月
日本学術振興会薬学奨励研究員
1977年4月〜1986年8月
金沢大学薬学部助手
1978年4月
薬学博士(東京大学)
1982年11月〜1984年10月
ミシガン州立大学がん研究所研究員
1986年9月〜2002年2月
横浜市立大学医学部助教授
1992年3月〜2002年3月
長崎大学薬学部教授
1992年4月〜1994年3月
京都大学放射線生物研究センター客員教授(併任)
1999年4月〜2002年10月
長崎大学副学長(併任)
2002年4月〜2004年12月
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科教授
2005年1月〜2012年3月
京都大学原子炉実験所教授(京都大学理学研究科および医学研究科教授を併任)
2012年4月〜現在
京都大学名誉教授(放射線生物研究センター・特任教授)


May 1, 2012, Ver.23, by Masami Watanabe, msm@r.jp
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